Life #003
目 次
3. 人生全般で使う5S
前項2項で人口に膾炙している5Sについて簡単に説明をしましたが、そのまま応用するには普段使いにも不便ですし、また仕事だけではなく、生活にも取り入れて希望と夢に満ちた人生に進んでいくためにはアレンジが必要です。
5SのSとは個別の活動の名称の頭文字を取ったことはお気づきですね。
そのやり方を踏襲して新たな5Sをここでご披露します。
と言って大きく変わるわけではありません。基本は同じです。
それは「整理」「整頓」「清潔」「習慣」、そして「進取」の5つのSです。
「同じじゃないか?」とお思いでしょう。「整理」「整頓」「清潔」は前と同じですね。
でもその意味合いが若干異なります。
それに加えて「習慣」ですが、実は7S、8Sと言う取り組みもあり、その中にこの習慣を取り入れている企業もあります。
最後の「進取」は本ブログでの本邦初登場!です。
これら五つのSが下図のように人生活動を支えます。
この図で英数字の1Sから順に5Sまでまず追いかけてみてください。
この5Sは百歳人生に取り掛かる際の初めに行うだけではありません。
常日頃から日常のさまざまな活動に取り入れていくものです。
この原則を常に意識に留めて素敵な時間を創造しましょう。
それでは順に見ていきます。
3-1. 1S 整理対象のピックアップ
前項で説明した5Sの内容と基本的に変わりはありませんが、百歳に向かって生きていくためにはちょっと違った視点とアレンジが必要です。
これからのお話は、俗に言う「生前整理」ではありません。
その要素も若干ありますが、人生の終末論的作業ではなく、新たに人生を作り出していくための第一歩の「整理」となります。
そのためにご自身の住環境、作業環境などの片づけや整備も大事なことですが、これまでの人生(生活&仕事)への振り返りも極めて重要です。
世の中には「老後を楽しむ本」とか「これから百歳まで生き抜くための100の趣味」の本と言ったような、気軽にできる諸ノウハウ本がそれこそ百家争鳴、百花繚乱状態で出回っていますが、現状の生活を無視したお花畑の感がします。
確かに気軽に取り組めることは良いことですが、ある人はそれまで一所懸命なりふり構わず生きてきました。
ある人はそのような時期を経て現在はようやくほっとした状態で日々を送っています。
またある人は長く悩みに苛まれながらもどうにか暮らしているでしょう。
それぞれの人が何らかの問題・課題を抱えながらも生きていく過程で、百歳人生への旅に切り替えようとしている今、お花畑ですぐに遊べるとはあまりにもイージー過ぎます。
その時だからこそ、何かに飛びつくのではなく、まず初めの大きな「整理」が必要です。
この「大きな整理」作業とは現状の問題、過去からの課題、障害や災い事などを洗いざらい大きな紙に思いつくだけ頭と心の中を吐き出すように書き出すことです。
それは気持ち的に重すぎますか?
「もっと楽でいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、腰を据えて百歳まで生きる意志を持つのであれば、少々の覚悟とけじめが必要です。
ちょっと長期の旅行に出ることを考えてください。出張でもいいですよ。
日帰り散歩ではありませんから、いろいろな準備や支度が大事ですよね。
それと同じです。
自身の人生ですから、これから浮き立つような毎日を過ごすためにはそこそこの準備と段取りをして、気持ちや意志を確実なものに仕上げたほうが成功率を高めることができるでしょう。
心の奥底に淀んで混沌(カオス)状態であったものが、文字に転換することで、見える化が出来てきます。
一旦書き上げたものを並び替えて下図のような簡単な一覧表にしてみましょう。
大ざっぱでもいいですから、手書きでさーっと作ってみましょう。
並び替え方法は自由です。
難しいこと、大きなこと、重いこと(例えば持病)など人それぞれですが、いつか必ず解決すると言う希望を抱きながらその順に並び替えてみるのも一手です。
解決にかかる時間順でも並び替えができますね。
ここにその人独自の判断基準が自然と出てきます。
これからこの判断基準は場面や対象によって幾つも必要となります。
その都度、基準となる指標がぶれないように一貫性を意識しましょう。
もちろん性格も作用して、それに固執するとかえって困ることも多々ありますから、多少の柔軟性を自分自身に容認しましょう。
完璧主義は不要です。肩肘張らず楽にして70点主義になりましょう。
どうですか? 今と未来の自分自身が目の前に一覧表に投影されていませんか?
次にそれらの問題・課題・悩み今後いつ頃解決できるのかを考えてみましょう。
ある程度のめどがたつものもあれば。一生無理だという超難問もあるでしょう。
残ローンがあるならば、あと10年で完済というのも一つの課題データですね。
次にこれからやりたいこと、希望、夢、これまでやり残したことなど今後の人生に期待できる活動をどしどし書いていきます。
「身の回り品の整理」や「趣味の収集品整理」などもまさにその対象になります。
逆にこれから一生かけて収集したいモノもあるでしょう。
これらは自分自身を見つめ、振り返り、気持ちを一旦整理する大事な区切りになります。
会社勤めで行う5Sではありませんから、心を楽にして取り組みましょう。
ノルマのような切迫感で実行していくと、百歳人生そのものが暗く感じてしまいます。
なにしろ楽しむことです。自分自身を信じることです。
「辛いコトでも必ず出口はある!」、「苦しいコトでも絶対に解決できる」とポジティブに考えていくとこれからの活動にメリハリができます。
出来上がった一覧表は生活や仕事を含めた現在、そして未来のあなた自身が抱える問題・課題、夢や希望を整理して大まかに羅列したものですね。
その一覧表には横軸に現在から未来の百歳まで《〇歳・◐歳》と言った表現で時間指標も載っています。