LIFE #008

百歳人生心得帳 第二帖

前回から早や5か月が経ってしまいました。

「歳月 人を待たず」とは良く言ったもので、恐ろしい速さで時間は過ぎていきます。

5回にわたり、百歳人生を切り開くための「心得十箇条」をお話していく予定で、今回はその2回目をお届けします。
ところで「心得十箇条」の中味、覚えていらっしゃいますか?

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その十箇条とは以下の図に示す通りでしたね。

前の1回目は「その一」から「その三」まで。

2回目となる今回は「その四」と「その五」の二つについてお話をしていきましょう。

人生百年時代といわれる現代。

長寿を手に入れることができたとしても、心も体も健康であることが幸せな生活を築く鍵であることは多言を要しないでしょう。

これからの長い人生をより充実させるために、「お金より頭を使う、体を使う、気を遣う」に考え方をシフトすることです。

十箇条その四では、この三つの視点から人生と人間関係を豊かにし、残された時間を有効に活用するためのコツを一緒に考えましょう。

1-1. お金より頭を使う

確かにお金はあるに越したことはありません。

幾らあれば安心か?

どうでしょう、これは人により、また置かれた環境によってその感覚が違うでしょうね。

そしてそのお金を自由に使えることも大事なこと。

何に使うか、どれほど使うか、となるとこれも人それぞれ千差万別。

しかし人生の後半では、お金にまつわる経済的な安心感がもちろん大切ですが、それと同等に自分の頭を使うことも重要です。

年齢を重ねるにつれて、頭の回転が鈍くなると感じるかもしれませんが、実際には適切な刺激を与えれば、脳は何歳になっても新しい知識や経験を吸収していきます。

頭を使う具体例を挙げてみました。

新しい趣味の開拓:絵画、囲碁、楽器演奏、編み物、ガーデニングなど、これまで興味はあったけれど手を出していなかった活動を始めてみるのはどうでしょう。

これらの趣味は頭と手を連動させ、脳の活性化に寄与します。

日々の小さな挑戦:普段と違う道を散歩したり、新しい料理に取り組んでみたり、あるいは部屋の模様替えや本棚の整理などささやかで小さな変化を日々の生活に取り入れるだけで、頭を柔軟に保ち、喜びを得ることができます

社会との関わりを広げる: 地域の講座やオンラインでの学びの場に参加し、新しい知識を吸収しながら、人々と交流するのも効果的です。

そのような人的交流を通じて刺激を受けることは、自分の世界を広げ、視野を広げることにつながります。

このように頭を使うことは、「生き生きとした自分」を保つ大きな秘訣と言えます。

目を大きく見開き、周囲を見回してください。

たとえば外に出て上下左右、斜めと、頭・首・体を動かして広がる風景を観察してみましょう。

今までとは違って脳を刺激し、感動と冒険のヒントが幾つも見つかるはずです。

こんなささいなことでも、お金では決して得られない豊かさを心の口座から引き出し、あらたな知識や経験の宇宙に投資していけるとしたら幸せではないでしょうか

1-2. お金より体を使う

まず元気な体があってこそ、幸せな生活を支えることができることを実感しましょう。

高齢になっても、日常生活で適度に体を動かす習慣を持つことが、健康寿命を延ばすポイントとなります。

私事になりますが、先日室内で転倒し、腰部を強打しました。

これまでに「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」など患っており、その後遺症も残っているところに今回の打撲でそれら疾患に影響し、激痛に日夜悩まされ続けています。

自在に動かぬ体を現実にすると、やはり健康があっての人生と痛感します。

そのためには、日頃から「散歩を日課にする」ことや「無理のない範囲で運動する」ことの重要性が肌身を通して分かります。

これらが日々のルーティーンになれば良いのですが、「家事を活用する」ことも体を使う立派な運動にはなると思います。

男性陣には「家事は女性の仕事」なんてこびりついた古い価値観に縛られて、何もできない人が結構多いのではないでしょうか?

とんでもない、家事は決して単なる肉体労働ではありません。

既に一人暮らしをされているならばお分かりでしょう。

多種多様な知恵と段取り術と美学が詰まったマネジメント・ワールドなのです。

体と頭を上手に使いこなすことは、心の安定にもつながります。

機能的に動くことで気分転換が図れ、その結果如何(いかん)が次への創意工夫につながり、より前向きな気持ちで日々を過ごせるように必ずなります。

まずは頭を切り替えて実践してみてください。

1-3. お金より気を遣う

人生の後半は、人間関係の質が幸福度を大きく左右すると言われています。

他者への気遣いを忘れずに接することで、自分の心も穏やかになり、周囲とのつながりが深まります。

感謝の気持ちを伝える: 日常の些細なことにも「ありがとう」と言う習慣をつけましょう。

感謝の言葉は、相手との信頼関係を築くだけでなく、自分の幸福感を高める力も持っています。

「ありがとう」は誰に対しても互いに笑顔をもたらす魔法の言葉です。

相手の立場を考える: 自分の意見を押し付けるのではなく、相手の気持ちを尊重し、耳を傾けることが大切です。

こうした態度が、誠実で円満な関係を育てます。

小さな親切を心がける: 挨拶をする、ドアを開けて待つ、困っている人に手を差し伸べるなど、日常の中での親切な行動は、周囲に好印象を与えるだけでなく、自分自身も心地よい気持ちになります。

近頃、挨拶ができる人がめっきり世の中から消えていますね。

目も合わせず、会釈もしない。それが自分を守るためのプライバシーの保護だと勘違いしている。

正直、日本人の善性も民度も低下し、精神的に患っている、そんな感じがします。

気を遣うことは、自分の心を広げ、人への感謝を伝える鍵となることが忘れ去られているようです。

仮にあなたが孤独を愛しても、他者への気遣いは必要です。

なぜなら他者に日々支えられて、快適に安心して暮らしていることが実は多いのです。

新聞配達、郵便配達、宅急便、ゴミ収集など、私たちが日々快適に過ごすためには当たり前のサービスであっても、そこでは一所懸命に働く人々がおり、四季や気候に関わりなく笑顔でそれぞれの仕事をこなしてくれているお蔭でもあるのです。

有難いと思いませんか?
税金を払い、対価を払っているから当然だ、と言う考えは狭い根性以外の何物でもありません。

どこでもいつでも何ででも、「有難う!」と声を掛けましょうよ。

「それが彼らの仕事だから当たり前だろ」と考えるのはやめましょう。

それらの仕事に間接的ですが感謝し、働く方々を応援する気持ちを持つ事で、その仕事の有難みを感じることができるはずですし、感謝された人はその日、ほんわかとした温かな気持ちで仕事ができるはずです。

このようにどのようなことに対しても優しい思いと気遣いを抱くことで、独りよがりな孤独を感じることなく、実り豊かな人生を送ることができるのではないでしょうか。

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