習慣は美意識そのものだ!

ルーティンを儀式に変える 百歳人生航路  #005

「習慣」と聞いて、何を思い浮かべますか?

歯磨き?朝の散歩?日記?──それも大事。

でも、百歳人生に必要なのは、美意識としての習慣

それは、日々の繰り返しを“儀式”に昇華させる技術です。

今回のブログは5Sの一つ、「習慣」について解説します。

現代社会では、習慣は“生産性”の文脈で語られがちです。

「朝活」「タイムブロッキング」「ルーティン最適化」──まるで人生が業務の延長のよう。

でも、百歳人生においてはその習慣こそ生き方の品格を形づくる型と言えるでしょう

  • どんな時間に起きるか
  • どんな姿勢で食事をするか
  • どんな言葉で人と接するか
  • どんな気持ちで一日を終えるか

一見、当たり前のようですが、これらはすべてこれまでの習慣の積み重ね。

その中でも良い習慣の積み重ねこそが、人格の輪郭を描くのです。

産業界での「習慣」は、5Sの定着を意味します。

百歳人生に応用するなら、良い習慣は美意識の型づくりとなります。

  • 乱れた生活は、心を乱す
  • 無秩序な時間は、思考を曇らせる
  • 無意識な行動は、感性を鈍らせる

このような悪い習慣を挙げればきりがありません。

だからこそ、習慣は「型」として意識されるべきであり、その型に美意識を込めることで、日々の行動がある意味、優雅な“儀式”に変化(へんげ)します。

百歳人生の一日は、朝の習慣で決まります。

  • 起床時間は一定か
  • 朝の光を浴びているか
  • 一杯の白湯で体を起こしているか
  • 今日の予定を静かに確認しているか

これらは、単なる健康法ではありません。 それは、自分を尊重する儀式です。

朝の型が整えば、心の姿勢もなぜか自然と整っていくから不思議です。

食事は、最も日常的な習慣です。

そこに美意識を持つかどうかで、人生の質はがらりと変わります。

  • 食器を丁寧に選ぶ
  • 季節の食材を取り入れる
  • 一口ずつゆっくりと味わう
  • 感謝の気持ちを持つ

これらは、いずれも心身の健康で大事な意味を持っています。

食事を“単なる生存目的の作業”から“儀式”に変える技術です。

皆さんはどんなスタイル、どんな気持ちで三食(朝・昼・晩)を摂っていますか?

食の型が整えば、生きることそのものが美しくなるのです。

人と交わす様々な会話での言葉もまた、習慣の大事な要素です

  • 「ありがとう」を言う頻度
  • 「ごめんなさい」を素直に言えるか
  • 相手の話を遮らずに聴けるか
  • 自分の言葉に責任を持てるか

これらは、日々の言葉の型。 そして、その型が、人格の香りを生み出します。

一日、あなた自身のその日のコミュニケーション全てを客観的に思い出してみてください。

良い“言葉の型”を用いていたでしょうか?

皆さんは一日の終わりに、どんな習慣を持っていますか?

  • 日記を書く
  • 今日の感謝を思い出す
  • 明日の準備をする(PDCAサイクルが動きます)
  • 静かに呼吸を整える

これらは、心の清掃作業です。 夜の型が整えば、翌日からの自分が整います

百歳人生は、四季とともに歩む果てしない旅です。

  • 春には新しいことを始める
  • 夏には体を動かす
  • 秋には読書や創作にふける
  • 冬には内省と温もりを大切にする

季節に応じた習慣を持つことで、感性が磨かれます。

感性が磨かれれば、老いは成熟に変わっていきます

良い詩にはリズムがあります。

同様に素敵な人生にもリズムがあります

そのリズムを形づくるのが、日頃からの様々な良い習慣です。

  • 無理なく、無駄なく、ムラもなく(仕事で謂われる「ムリムダムラ」の“3M”です)
  • 自然で、確実で、結果は清々しく

つまり「良い習慣」は、人生の詩形(フォーム)そのものと言え、それはるでしょう。

その詩形にその人その人の美意識を込めることで、人生はアートにもなり得ると言っても過言ではありません。

習慣がムリなく継続していくと、それはある種の“儀式(セレモニー)”に昇華されていきます。

  • 朝の型、整っていますか?
  • 食事に美意識、込めていますか?
  • 言葉の型、意識していますか?
  • 夜の型、心を整えていますか?
  • 季節の型、感性を磨いていますか?

これらのことを問い直すだけで、習慣は“退屈な繰り返し”から“生き方のアート”に生まれ変わります。

無価値に等しい“退屈な繰り返し”か価値のある“生き方のアート”か、皆さんはどちらを選びますか?

「年齢を超えた好奇心の衝動」は誰にも持ち合わせている新世界への鍵となります

百歳人生に必要なのは、その衝動を生かした挑戦する力です。

無理をすることなく、その好奇心を育てる技術が次回のテーマ “進取”なのです。 

By 百瀬 代次郎

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