これは病気か?犯罪か?ポイ捨てタバコの実態

時代錯誤のポイ捨てタバコ族の跋扈と、打つべき三手 社会科見学会 #001
この社会科見学会は、世の中のどうにも合点が行かないありきたりの問題・課題をいささか怒りに燃えつつ見て行こうと言うものです。
まず『ポイ捨てタバコの現場』の見学から始めましょう。
目 次
1. どうしてやめられないのかねええ!?
道端に散乱する吸い殻──それは「落ちている」のではなく、「捨てられている」ものです。
最近、東京の住宅街やオフィス街の路地に、吸い殻が秋の落ち葉のように積もっている光景をよく見かけます。
コロナ禍や東京オリンピックの頃は街が見違えるほど美しくなりました。
しかし今、逆戻りのようです。
条例はある。監視員もいる。
けれど、吸い殻は減らない。

なぜか? それは、喫煙者の「良心」に頼っているからです。
そしてその良心は、路地裏で静かに消えていく紫煙とともに、タバコ族からどこかへ立ち去ってしまったようです。
2. 喫煙ネズミの出現
かつて世界中の有名映画スターたちは、タバコを吸い、ポイと捨てる姿が“粋”とされた時代がありました。
007のジェームス・ボンドもルパン三世の相棒の次元大介も吸ってはタバコをポイポイのポイ。
日本も負けずに、裕次郎も、健さんも、文太も、勝新もみんなポポイのポイだったのです。

かつて映画スターたちは、タバコを吸い、ポイと捨てる姿が“粋”とされた時代がありました。
今や喫煙者はマイノリティ。
公共空間から追放され、路地裏に潜む“喫煙ネズミ”と化しています。
この新・陰性喫煙種族は、罪の意識を持ちつつも、私有地か公道か曖昧な路地に集まり、 背中を丸め、うつむき加減に煙を吐き、吸い殻を撒き散らして消えていきます。
有料駐車場での“カムフラージュ喫煙”も増加中。
問題はその“宴のあと”──吸い殻の山です。
・掃除をしない。
・片付けない。
・美意識のかけらもない。
・当然、罪の意識などこれっぽちもない。
・その癖、周りには日頃、善人づらをする
結局、禁煙の地元住民たち各々が毎朝、黙って拾い集めるしかないのです。
ふざけるなよ、自分の家の前がそんな状態でも、気にしない阿呆連なのか?
3. 法律はある。しかし効力も効果もないザル法
欧米では肥満と喫煙は出世を妨げるなどと以前からキャンペーン化しました。
その影響も少なからず日本にも作用し、国内成人の喫煙人口が徐々に減少していきました。


上記の二つのグラフでも分かるとおり、世界主要国のみならず日本においても顕著に喫煙人口は減少しています。
これはまるで今の〇〇政権の支持率か、TV視聴率のようではありませんか!
それでも喫煙ネズミは繁殖します。
ならば、と「喫煙禁止!ポイ捨て禁止!!」の看板を貼っても、効果は全く無し。
突然、日本語が読めなくなり、海外観光客のように「日本語、分からないよっ!!」てな有様。
頼みの警察は不介入を決め込み、交番内で喫煙。
路地が私有地ならなおさら民事不介入厳守!
吸い殻は産業廃棄物にも該当せず、取り締まりの根拠が無いに等しい無法ゴミなのです。
■秩序罰(行政罰) 路上喫煙禁止区域での違反は、2,000円以下の過料。 千代田区では即時徴収もありますが、実効性は限定的。
■軽犯罪法 他人の敷地内でのポイ捨ては、軽犯罪法第1条27号に該当。 拘留(1日〜30日)または科料(1,000円〜1万円)ですが、悪質な現行犯でない限り、実際の適用は稀です。
つまり、現行法では喫煙ネズミを駆除できないのです。
4. 提案! ポイ捨て撲滅の三手
ではどうするか?
喫煙者の良心に頼るのは限界です。
それを踏まえて、ここで国・自治体・警察が打つべき三手を提案します。
提案 ①:路地裏監視の民間委託とAIカメラの導入
- 路地や駐車場など“陰性喫煙ゾーン”に、AI監視カメラを設置
- 民間委託による巡回と記録で、ポイ捨ての実態を可視化
- 映像記録に基づく過料徴収を可能にする条例改正を
ポイ捨ては“見られている”と知るだけで、行動は変わる。
提案 ②:吸い殻回収義務と“携帯灰皿税”の導入
- 喫煙者に携帯灰皿の所持を義務化
- 灰皿未所持での喫煙は過料対象に
- 携帯灰皿購入時に“環境保全税”として数百円を徴収し、清掃費に充当
吸うなら、持て。捨てるなら、払え。
提案 ③:路地の“喫煙ゾーン”指定と住民協定制度
- 路地裏の一定区域を安全性を再前提として“喫煙ゾーン”に自治体が指定
- 地元住民と喫煙者の協定により、清掃・マナー・時間帯を管理
- 協定違反者には、罰金刑と地域内での喫煙禁止処分を
- 場合により、免停など資格停止処分と氏名の公表
道路や路地、広場を無法地帯にしてはならない! 皆で共生のルールを。
5. まとめ:ポイ捨ては“文化の崩壊病”である
ポイ捨ては、単なるマナー違反ではありません。
それは、日本人の公徳心の欠如と美意識の崩壊です。
そしてその病は、喫煙者だけでなく、社会全体に蔓延しています。
海山でのBBQ後始末のずさんさ、観光地でのゴミのポイ捨て、産廃の違法放棄。
挙げたら切りがありません。
「誰かが拾ってくれるだろう」 「ここなら見られないだろう」 「ちょっとくらいならいいだろう」
その一瞬の無責任が、街を汚し、自然界を破壊し、信頼を損ない、文化を腐らせるのです。
まずは喫煙ネズミよ、目を覚ませ。
そして、国よ、自治体よ、警察よ── この病に、三手を打て!
なにしろタバコのポイ捨ては止めましょう! できればこの際禁煙を!

By 参禅寺 源吾